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Coffee Farm Visit in Taipei

2017年最初の活動は、台北への研修旅行。目的としては、農園視察と企業との面談が主なものですが、

今回は農園視察のレポートをしてみたいと思います。

 

台北市内の中心部から南東部分にMRT(メトロ)で約15分、駅から徒歩10分ほどの小高い山に

今回の訪問先『福勝咖啡園』があります。

有機果樹園を営んでいた高(コウ)さんが、10年ほど前から試験的にコーヒーの木を栽培しています。

今では園内に400本あまりのコーヒーの木があり、本来の収穫期よりも少し遅かった訪問時でも、

完熟した実が残っており、少し収穫体験ができました。

コーヒー農園を訪問するのは今回で2度目ですが、

実際に収穫を経験するのは今回が初めてです。

コーヒーの木には完熟、過熟、未熟の実がそれぞれ残っていて、

手に取りながら、種子(コーヒー豆)の状態を確認したり、

成長段階のコーヒーの木の剪定具合など、非常に多くの事を経験できました。

ちなみに、熟しているコーヒーの実の果肉部分を食べてみると、

パプリカのようなみずみずしさで、これが乾燥させることで

カスカラティの原料になるとは、意外なものです。

台北市内は、冬でも25℃以上の日が多く、気温の高さや有機栽培ゆえに虫も多く、

作業に慣れない私にとっては大変なものでした。アフリカや南米などのコーヒー農園は標高も高く、

まだまだインフラが不十分な所も多いと思いますし、より厳しい労働環境なことが容易に想像できます。

そう思うと、コーヒー豆一つ一つに対して、今まで以上に大切な思いが芽生えてきます。

ちなみに、収穫後のプロセスはというと、大きく3つありますが、

(最近は、さらに農園毎の特殊な精製方法発達しているようです)、

水洗式『収穫⇒パルピング⇒発酵⇒水洗⇒乾燥』、

半水洗式『収穫⇒パルピング⇒(水洗)⇒乾燥』、

非水洗式『収穫⇒乾燥⇒パルピング』と大まかな流れを経て

<グレーディング、袋詰め、輸出>という流れになります。

園内には、パルパー(果肉除去機)があり、実際に動かしてくれました。

機械の前方に出てきている赤いものは、完熟した実から剥がれた果肉部分、

後方に出てきているものは精製プロセスを進んでいくコーヒーの種子です。

尚、後ろのカゴにも果肉が付いたままの赤いチェリーも含まれていますが、

これは未熟な実のケースが多いです。未熟の場合、果肉がまだ固く、

パルパーを通した後でも剥がれずについてくるので、

その後、手作業でこの未熟豆は取り除かれていくことになります。

試しにチェリーを手で押さえてみると、意外と簡単に果肉は裂けました。

そして、中からミューシレージと呼ばれるヌメリ質に包まれたコーヒー豆が、うっすらと見えていますね。

 

収穫体験後は、数日前に収穫/精製されコーヒーを、高さんが前日に焙煎してくれていました。

みんなでテーブルを囲んでコーヒーを飲む時間は、なんとも言えない贅沢な時間です。

当日は、園のマネージャーやスタッフが準備を進めてくださり、見学中にコーヒーの準備が整っていました。

コーヒーを飲みながら、最近のコーヒー事情についての意見交換。気が付けば日も陰り始めていました。

普段は店舗でお客様にコーヒーの味わいや風味についてお話しすることが多いですが、

こういった経験をもとに、少しでも農園に近いお話もシェアできればと思います。

そして、次はアフリカのコーヒー農園視察にも行ってみたいものです。

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