Producing Countries News Letter ~Africa~

THE COFFEE TIMES

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UGANDA

Vol.

04

2019

AFRICAN MOON

About Uganda

・人口:4,286万人(2017:世銀)
・首都:カンパラ
・言語:英語,スワヒリ語,ルガンダ語
・主要産業:農林水産業,サービス業 製造・建設業等
・名目GDP:259億ドル(2017:世銀)
・経済成長率:4.0% (2017:世銀)
・失業率:2.1%(2017:世銀推定)

Coffee in Uganda

・生産量(2018/19):490万袋(各 60kg袋)estimate ・生産国ランキング(2018):第8位 ・国内でのコーヒー産業: さっそくですが、ウガンダにおける コーヒー栽培の歴史についてご紹介 していきたいと思います。
ウガンダでのアラビカ種の栽培は、 1900年にさかのぼります。 エチオピア及びマラウィからもたらさ れたコーヒーの苗木がウガンダでの アラビカ種の起源といわれています。
ただ、アラビカ種が持ち込まれた当 初は、病気にも弱く生産性の低い コーヒーと考えられ、一方のロブスタ 種はビクトリア湖周辺の小規模農家 による栽培が盛んになっていました。
 
1925年頃、コーヒーはコモディティ の輸出品目のうち、わずか1%でした が、徐々に生計の中心となり、次第 に同国にとっての外貨獲得の中心 になっていきます。
そして40年代に協同組合が組織さ れ始め、コーヒーの栽培が普及し、 綿花の栽培を徐々に超えるように なっていました。
Uganda African Moon 2.png
そして時代は進み、第二次世 界大戦後、イギリスの植民地 であったウガンダでは、換金 作物としてコットンやシュガー ケンが積極的に栽培され、 コーヒーに関しては、生産性 も高く品質の良いロブスタ種 を生産する国という認識が定 着していきました。
 
同国内の管理組織としては、 1929年に品質への意識が生 まれ、コーヒー産業機構がで きたのが始まりです。その後、 コーヒーマーケティング機構 が設立されたり、ロブスタ種の 栽培を推進するための機関 が農業省に設立されました。
 
1962年の独立後はコーヒー マーケティング機構が一括管 理をするようになり、1990年 代に体制が整備されるまで単 独管理が続いていました。
1970年代初頭には、コーヒー の輸出量は300万袋にまで 拡大し、世界の生産量の4% を占めるほどになっています。
1970年代のアミン政権時、他 の作物の輸出が低迷する中、 コーヒーの輸出は増加し、外 貨獲得の主要作物とされて います。 ちょうどその頃、ブラジルでの 悪天候によりコーヒー価格が 急上昇したことで、ウガンダに おけるコーヒー産業の位置づ けが確立されました。
しかし再び転機が訪れます。 1987年の国際コーヒー協定 が締結された際、コーヒーの 取引価格が従来の半分以下 にまで切り下げられました。 この時にはウガンダも影響は 避けられず、コーヒー生産を 大幅に減少せざるを得ない 状況でした。
ウガンダでは、1980年代に コーヒー等の輸出作物に関 する部門別改革やマクロ的 改革の両方に関するプログラ ムを実施していました。 当時のコーヒー産業における 課題は、品質の低さ、マーケ ティングの弱さ、非効率的な 管理、病気や脆弱なインフラ など、多岐にわたっていまし た。
ROUND POINT CAFE 4-2-7 Sakaemachidori, Chuo-ku, Kobe, HYOGO, Japan P1
これらの課題を解決し、再び成長させるため に、世界銀行の支援を通じてコーヒー産業の 再興に取組み始めました。
 
世界銀行から受けた7,000万円の支援のうち、 コーヒー産業に充てられたのは2,200万円で した。生産量の増加、精製工場の修復、そし てマーケティングに焦点を当てたプログラムに 取組みます。
 
産業構造の再編へ取組むということは、管轄 する機関の再編を意味することでもあります。 コーヒーマーケティング委員会は長きにわ たってコーヒー産業の管理/販売を独占してき ましたが、1990-91年にかけて再編が進められ、 従来のコーヒーマーケティング委員会がCMB limitedとUganda Coffee Development Authority (コーヒー開発局/以下、UCDA)に 分けられ、それぞれ取引及び生産/精製を監 督するものと業界のモニタリング及び規制を 行いつつ政府に対して政策提言を行うものに 役割が分かれました。
その後、1994年までに更なる体制整備が進め られ、CMB limitedはその機能をほぼ清算し、 市場の自由化が推し進められました。
UCDAによって販売促進、監督が行われ、輸 出されたコーヒーが規定の基準を満たしてい るか、また最低価格を下回る価格での取引が なされていないかの品質管理、価格管理がな されています。 その他にも研究開発、コーヒー産業の発展促 進、国内消費の拡大などがミッションとして掲 げられています。 輸出事業に関しては、徐々に民間輸出会社 へ許可がおり、民営化、自由化が進みます。 UCDAが農務省から引き継いだ役割は、大き く3つあります。 1つに苗床を管理し、増殖させる苗の開発に 関するもの、2つ目にそれらを後押しする研究 所への支援、3つ目にコーヒーの生産エリアへ のコーディネーターの派遣です。
 
現在、UCDAは、規制の執行、品質の監視、 市場情報と情報の収集、統計の収集、販売 促進の取り組み、コーヒーの植え替え、新しい コーヒー生産地域への拡大など、業界のあら ゆる規制面を担当しています。
アメリカ農務省の年次レポートでは、ウガン ダの生産量は2016/17年度に比べ、 2018/19年度は天候にも恵まれ、10%増に なる見込みで、輸出量も増えるとされていま す。また、UCDAは、2018年から取引価格 の上昇を目指し、オンラインオークション制 度を導入することにしました。
 
2018/19年度は、天候に恵まれた事、隔年 で繰り返される豊作不作の豊作の年である こと、そして生産性向上のために植え替えた コーヒーノキが成熟してきたことにより、生産 量が増加する見込みである。 (国内生産量の85%がロブスタ種で、残り 15%がアラビカ種)
 
現在、ウガンダでは、54社がコーヒー豆の売 買を行う許可を得ている。これらの会社は、 一部は小規模農家からのコーヒーの買取及 びマーケットへの販売を行う会社から、大規 模農園が含まれています。
 
UCDAが推進している国内消費に関して、 現在生産量の僅か3%の消費にとどまってい る国内消費量であるが、国内には12か所に アラビカコーヒーの焙煎所が設けられていま す。
 
2013年にスタートしたコーヒー産業の基本 方針としては、生産量の増加、コーヒー栽培 エリアの拡大、ビジネス環境の改善を挙げ ています。
 
上記のような報告書が上がってはいますが、 一方で2018年のシンポジウムにて、SCAの Eric理事は下記のような情報を紹介してい ます。
 
1世帯当たりの【132lb(60kg)での袋数 / コーヒー豆重量 / 昨年の平均売買価格 ($/lb) / 年間売上額⇒farmgate price(農 家の最終受取額) / 法的な年間最低賃金 / 所得-最低賃金】を記載してみると、 ウガンダは、【2.5袋 / 330lb / 1$/lb / 330$⇒231$ / 267$ / ▲36$ 】となります。
 
*ただし、年間最低賃金というのは、その土地で生 活するのに最低限必要な賃金をいい、また、年間 所得及びFarmgate Priceに関しては、グロスの所 得であり、コストに関しては一切考慮していない。 *ウガンダの最低賃金に関しては、公式な発表が なく、国連の研究によるデータを参照。
ROUND POINT CAFE 4-2-7 Sakaemachidori, Chuo-ku, Kobe, HYOGO, Japan P2
ここで、ウガンダの1人当たりGDPを見てみると、 606.4USD(2017:世銀)であった。つまり、コー ヒー生産者がコーヒーから得る所得は一人当たり GDPを大きく下回るものです。
 
ちなみに、ウガンダでは350万世帯以上がコー ヒー産業に従事しており、基本的には2ha程度の 農地で生産している小規模農家が多く、また長く 続いた紛争やインフラ不備により、低級品の DRUGAR (Dried Uganda Arabica)の生産地と しての認識が長く続いていました。
 
しかしながら、近年、ウガンダ東部のエルゴン山、 西部のルウェンゾリ山で生産されるコーヒーの品 質について注目がされています。生産環境もよく それぞれとてもポテンシャルの高いコーヒーを生 産しているため、大手コーヒー事業会社などが生 産者支援と合わせて、品質向上に取組んでいま す。
 
少し話がそれてしまいましたが、ウガンダでのコー ヒー生産者の収入は、非常にかぎられたものです。 同国の一人当たりGDPを大きく下回るもので、他 にも生計を立てるすべが必要です。
国際貧困ライン(1日1.9ドル以内で生活を強いら れる人口)を基準に考えた時の貧困率は1992年 の56.4%から毎年改善され、2016年には 21.4%まで減少しています。
世界銀行の予想では、2017年に年3.9%の経済 成長率に落ち込みましたが、2018年以降2021 年までは年6%以上の成長率を維持したまま安定 していきそうです。
続いて、ウガンダで活躍する社会起業家の詳細 に移りますが、今回は起業名、活動カテゴリー、 一言コメントにとどめ、詳細は次回ご紹介したいと 思います。
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≪Tree Adoption Uganda≫ community, young people empowerment, climate challenge
青少年を対象とした植林活動を通してのコミュニ ティの形成や環境問題への取組み、そして就学 機会を提供しています。
≪KadAfrica≫ girls empowerment
パッションフルーツの栽培を通して、女性の経済 的自立や支援に取組んでいます。
≪KATI Uganda≫ support young entrepreneur
地域経済の活性化を担うものとして若者支援 を進める。ビジネストレーニング、メンター制度、 スタートアップ時のローンなどでサポートを行 なっています。
 
≪Sawa World Uganda≫ youth people empowerment
貧困地域に住む就労前の若者や失業中の若 者向けにビジネス講習や起業に向けたサポー トなどを行っています。
 
≪SoarAway≫ education
様々な教育媒体を通じて若者のリーダーシッ プを育成し、コミュニティの変化を生み出すよ うな仕組みを提供しています。
 
≪Agro Supply≫ agro business
サプライチェーンの構築、種子/肥料の提供、 トレーニングなどの支援プラットフォームを提 供し、生産性の向上及び収入増を実現してい ます。
ウガンダでは、非常に多くの社会起業家が活 躍していて、特に若者や女性のエンパワーメ ントに動いている起業家が多いようにも見受け られます。今後の経済発展、地域社会の安定 を目指すには、やはり若者と女性がキーになっ てくるようですね。
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AGRI EVOLVE
ウガンダ西部のルウェンゾリ山での生産者支援 を行うAGRI EVOLVE。 Agri Evolveは、20年以上の経験があるコーヒー 輸出業者のKyagalanyi Coffee Limitedと提携 し、生産性、収益性、生活の向上に取組んでい ます。 また、適正な価格での買取、適当なタイミングで の支払いを通じて、透明性のある取引を提供し ています。
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生産者へのトレーニングを提供すると同時に、 2017年には精製工場へ投資し、精製のクオリ ティを高め、また高品質のコーヒーを生産する能 力の向上に貢献しました。
その他にも、少し離れた場所にトラクターなども 使用ができる広大な土地があり、そこでは大豆と ひまわりの栽培を新しい方法で試験的に行って みました。すると、非常に早い段階で根付きがな され、収穫量が大幅に増加されました。
機械化の導入以外にもより高品質な種子の使用 や必要最小限の肥料の使用などで、収穫量は 増加します。 あとは、マーケティングを支援することで、生産 者がより高値で取引ができ、収入の増加に結び 付きます。
AGRI EVOLVEは、このようにコーヒー以外にも、 幅広く生産者への支援を行い地域の経済的成 長に貢献しています。
UGANDA AFRICAN MOON
ウガンダ西部のルウェンゾリ山脈の麓一帯は、 高品質なコーヒーの生産に適した条件を持ちな がら、長く続いた紛争やインフラの不備等により、 低級品であるドゥルガー・アラビカの生産地区と して認知されていました。 しかし、その肥沃な耕地や、主にケニア由来の コーヒー品種が持つポテンシャルは高いものでし た。 そこで、現地のコーヒー事業会社が同地の コーヒー生産を支えてきたバコンゾ族の人々と 協同し、高品質のナチュラルアラビカを生産す る試みを始めました。
 
それぞれ2ヘクタール程度の農園を持つ生産者 は、手摘みで収穫したチェリーを水に浮かせて 未熟豆と取り除き、完熟豆だけを天日乾燥しま す。
同地キシンガ地区に設けられた集買、精製工場 に持ち込まれたチェリーが丁寧に脱殻され、最 終輸出精製のために同社が首都カンパラ郊外 に持つ中央精製設備に持ち込まれます。
同社は、生産農家とタイアップし、長く高品質の チェリーを生産できるように配慮した事業を進め ています。 また、アフリカンムーンは、全ての農 家グループまでのトレースが可能です。
ROUND POINT CAFE (商品情報)
●地域: ルウェンゾリ山東麓、カセセ市近郊
●生産者:バコンゾ族
●標高:1,200 - 2,200m
●精製方法:ナチュラル
●品種:ニアサランド、ブギス、SL14 & 28
●香り:ブラウンシュガー、グレープ、オレンジ
ROUND POINT CAFE 4-2-7 Sakaemachidori, Chuo-ku, Kobe, HYOGO, Japan P4